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取材ノートの取り方②メモは黒1色、「要点はまとめない」

※ここで言う「取材」とは、情報誌やウェブメディア、ウェブサイト、パンフレットの文章、プロフィール文などを原稿におこしていくために行うインタビューやヒアリングのこと。

新聞やテレビなどの「短時間で正確にとって出す」ことが求められる取材とは、タイプが異なります。

もう少し時間に余裕があり、やや「販売促進」に軸足を置いたものも含まれます。

取材の平均時間とメモの「色」ルール

私の取材はだいたい人物インタビューが多く、その方の半生をお聞きすることが多いので、1取材平均2〜3時間くらいかかります。

取材ノートは、B5版の罫線ノートならなんでもよし。

1取材で、5〜10ページぐらい書く感じです。

使うのはボールペン黒1色(ここ数年はJetstreemというペン一択)。

書き間違っても消す暇はないので、鉛筆やシャーペンは使いません。

 

で、ミソなのは「黒1色」でメモを取ることです。

数年前まで3色ボールペンを愛用していたのですが、取材中に重要と思われるキーワードを赤ペンで書くよりも、取材後まとめていく過程の中で「情報に色をつけて分ける」ようにした方が、冷静に俯瞰しながら整理できて、何かとよかったのです。

どういうことかというと、取材中は、取材対象者の発言や気づいたこと、重要なキーワードなどを「黒」で即時書き取りしていきます。

取材が終わり振り返ってみたときに、補足やひらめいた言葉があった場合は、「青」など別の色のペンで書き添えていきます。

つまり、ヒアリングした情報(相手からしか出てこない情報)と、感想や思いつき(自分の頭の中)を区別する、ということ。

この線引きがごちゃごちゃになってしまうと、「良い距離感で公正に書くこと」「規定の文字数でおさめること」が難しくなってしまうように感じます。

そのままの言葉を書き取り、その場で要点をまとめない

上記のことにも関係してきますが、ほかに気をつけているのは「その場で、自分の言葉で要点をまとめようとしない」こと。

取材中は、こちらも興奮していることもあって、時間が経ってから見返してみると「あれ、自分ちょっと偏った受け取り方してなかったかな?」と思うことがちょいちょいあるんです。

なので、なるべく受け取った言葉通り、速記官のごとくその方の口から出たキーワードをそのまま書き付けること。

後で読んでみて、臨場感がある言葉を「そのまま」拾うようにしています。

とくに、口癖や方言などは、その方のパーソナリティーが出て余りある「ひとひら」なので「いただきっ!」です。

だから取材メモをとるときは、本当に忙しい笑

 

原稿におこすときは、このノートに書いたキーワードをつなげたり、マルを付けたりして内容のまとまりや流れを作り、全体を把握してから文章を少しずつ打ち始めます。

何の情報が不可欠で、何の情報が不要か(すべてを入れられるということはまずありません)。

それはノートを見ながら、今度は鉛筆で文章設計をメモしていきます。

 

あと、ノートは「書く」以外に「紙を貼る」こともできますね。

書いていくときは、いろんな情報を統合しながら文章に練り上げていくので、取材の時に頂いたチラシ資料、アイデアをメモした付箋、メールやDMのやりとりなどもプリントアウトして貼り、情報が1か所にまとまるようにもしています。

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