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取材ノートの取り方①手書きで記録する意味

※ここで言う「取材」とは、情報誌やウェブメディア、ウェブサイト、パンフレットの文章、プロフィール文などを原稿におこしていくために行うインタビューやヒアリングのこと。

新聞やテレビなどの「短時間で正確にとって出す」ことが求められる取材とは、タイプが異なります。

もう少し時間に余裕があり、やや「販売促進」に軸足を置いたものも含まれます。

ノートに手書き派? ノートパソコン派?

わたしは断然ノートに手書き派です。

ライターかけだし時代の25年前から、ノートに手書きで聞き取り、というスタイルでしかやってきてないので、他にできないということもありますが…

恥ずかしながらタイピングがすごく下手でw

打つのは早いけど、半分ぐらい間違うのです。

ミスタッチばかり、誤変換天国なんですよね。

なので、キーボードに打ち込む方に意識がいってしまい、聴くことに集中するどころじゃないうえ、効率がものすごく悪い!

ノートパソコンに即時入力しながら取材していく方もいますが、わたしにはオーバーヒートものです。

 

手書きにこだわる理由とメリットは?

こんな理由から手書き派なんですが、実はちよっとしたこだわりも、利点もあります。

わたしが手書きにする理由は、できるだけ取材対象者に気持ちよく話していただきたいから。

できるだけ目を合わせて、話をお聞きしたいというか。

まあ、ノートに書きつけるときは、どうしても視線はそれちゃいますけど、自分だとパソコンのキーボードと画面を追うことにどうしても必死になってしまう。

気が削がれてしまう。

取材されている方も、目線がパソコンに向いたままインタビューされているのとでは、気持ちが違うのでは…と思うんですよね。

オンラインでも同じ。

取材は画面を通して行いますが、手元ではペンでノートを取っています。

以前、オンラインで取材したライターさんの録画をチェックしたことがありましたが…

インタビューしながらキーボードを打っている音がバシバシっと響いていて、なんか話を集中して聞いてもらっているように感じられなかったのです。

取材は、対象者の思いやバックグラウンドなどに、いろんな角度からていねいに迫っていく作業。

議事録を取るのとは違うと思っていますので、正直、あんまり印象はよくないなと思いました。

 

あと取材している人にもよりますが、手元、つまりノートに書いたメモ・文字をよく見ている人もいます。

わたしが間違って書いているなとか、勘違いしていそうだなと感じた時に、目の前で修正してくださることがあるんですね。

たとえば、今話していることについてはこうだよ、その専門用語はこう書くんだよと、ペンを取って書いてくださることもあるし、わかりやすく図も書いてくださることもある。

ノートは視認性も高く、目の前で共有し合えます。

なので、手書きはお互いの齟齬を防ぐためにも有効な手段かと思います。

取材とはいえ、生身の人間との「コミュニケーションの時間」でもある。

そのスタンスがわたしには強くあって、それも手書きに落ち着いている理由かもしれません。

レコーダーや文字おこしアプリは使わないの?

ただ、ペンで走り書きしているので、あとで読めないこともあります。

若いときは、筆圧も、短期記憶もまだよかったので「解読」できました。

今は取材を終えたら、できるだけ記憶がフレッシュなうちに振り返り、漏れはないか? 何が大事な言葉だったか? 

解読することが欠かせませんw

「録音しておけばいいじゃん」と思うかもしれませんが、たとえば取材対象者が1人で2時間ほどの取材だったら、後で録音を聞き返して、言葉を拾い、要点をまとめる方が時間を要してしまいます。

3人以上の座談会などは録音をするようにしていますが、メモも取っていて、大きく内容が抜けたりずれたりするということはないので、レコーダーはあくまで非常時対策、補足のためのツールとしています。

ちなみに、文字おこしの機能もあるアプリなどを使うこともありますが、あれは原稿作成の際にはあてになりません。

とくに、専門用語や方言などは全くといっていいほど再現性がなく、正しくありません。

◯×△⬜︎☆……といった具合になって、余計に時間がかかります^^;

秋田で取材していると、秋田弁が第一言語ですからね。

ので、ほぼ頼らずに取材します。

結局、目と耳で「生で」聞いてノートに刻んだ情報や印象が、一番文章を書くときに役に立つと思っています。

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