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書けないときの対処法 言葉の言い換えで困ったら? ②分解する(2020.7.7追記あり)

言葉を置き換え「ない」方法?

  • いつも言い回しが似たような感じになってしまう
  • 同じ言葉が、同じ文中や、同じ段落の近いところに何回も出てきて幼い印象になる
  • ほかにもっといい言葉がある気がする…
  • もっとソフトに言い換えたい
  • 「あれだってば、あれ!」(もはや言葉が出てこない)

ブログや告知文、プロフィールといった文章を書いていると、必ずやつきあたるこの問題。
プロだって、すぐさま的確、適切な言葉が浮かんでくるとはかぎりません。

言葉の言い換えで困ったら ①「類語辞典」


前の記事では、類語辞典を使った言い換えについて書いていますが、まったく異なるアプローチもあります。

言葉を置き換えるのではなく、言葉を「分解する」という考え方です。


イメージで言うと、写真をピンチアウト(クローズアップ)して、細部を見る感じです。
(伝わるかしら??)

とくに、あいまいで抽象的な言葉ほど、この方法は有効だと思います。

あいまいな言葉は、具体的な事象になるまで「ばらす」

たとえば、女性の扱うビジネスでは、「きれいになる」という言葉がよく使われていますね。

美容系、ファッション系、ダイエット系、食品系、あとインテリアなんかも…

多くのジャンルで登場します。

でもこの言葉は、とても主観的で「あいまいさ」を含んでいますよね?

自分で思う「きれい」の状態と、相手(読み手)が想像する「きれい」の状態は異なることがあるわけです。

こういった、モヤッとあいまいな言葉は、たくさんのイメージを内包していて使いやすいので、何度も繰り返してしまいますが、それが原因で「なんだか文章が単調…」という印象を招きがちです。

 

そこで、あいまいさを含んだ言葉を、シンプルな現象になるまで「分解」します。

どういうことかというと…

たとえば、「きれい」とはどんな状態のことでしょうか?

考えてみてください。

例)きれい

=色白

=にきび跡がない

=肌荒れしていない
=ほっそりしている
=髪がつやつや
=まつ毛が濃く、長い

美容系でざっと思いつくだけでも、これだけのイメージが浮かびます。

つまり、「きれいになりたいあなたに」と書いても、受け取り手によっては、何通りもイメージがあってぼんやりしているということです。

具体的な事象としてはどういうことなのか? 分解を繰り返して考えてみてください。

すると、自然と言葉の数も増えて、伝わりやすい形に言い換えられます。

*ただし、美容系、健康食品系に関する表記では、薬機法に抵触しない表現にとどめなければなりません。よくよく言葉の吟味が必要です。医学的な表現、医薬品的な用語、部位の特定、効果効能、変化を標ぼうすることはNGですので、「あいまい」な表現が必要なこともあります。(2020.7.7追記)

よく使われる「楽しい」「気持ちいい♪」といった言葉も、同様にあいまいさを含んでいますね。

これも「分解」をおススメしたい言葉です。

 

文章は人に何かを伝えるための道具、つまり読み手のためのものです。

抽象的な言葉はできるだけ回避して「くっきりと」させるのが、読み手にとっては親切であり礼儀です。

同時に、書き手にとっても正確に伝えることができる、言葉の数も増えるメリットがあると思います。

 

わけのわからない新語やカタカナで文章を盛りだくさんにする前に、「お客様に具体的に伝わっているのかな?」という視点で文章を見直して、こういった地味なブラッシュアップ作業を徹底してみてください。

 

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